MATSUZAKI MATRIXTECHNO社は、もともと繊維産業が盛んであった東京・板橋に創業し、手動式アーガイル靴下編機の販売を始めました。その後、編機製造業から転換を図り、靴下、手袋、丸編み機用糸切替装置の専業メーカーに特化し、今は、世界に通用するオンリーワン企業を目指しております。
日本の繊維産業は、東アジアへの生産基地の移転に伴い、国内空洞化に拍車がかかり、繊維加工業者が減少し、その影響で国内の設備投資も激減しました。当社も例外ではなく、平成10年以後のバブル崩壊と共に、市場の収縮で経営が低迷した時期もあり、経営革新をしなければ生きられない状況に陥りました。デフレ経済下、中小企業に適合した科学的な経営手法を求めていた時に出会ったのが、板橋経営品質賞です。
板橋経営品質賞勉強会に参加し、社内に経営品質導入を決め、社内勉強会を立ち上げて、浸透を図りました。板橋経営品質賞審査にも毎年応募しました。当初は、当然のごとく相当理解に苦しみましたが、徐々に理解を深め、他社事例を積極的に学び吸収することによって理解を深め、自社の事例をセグメントごとに整理・分析・改善し、発展させ、経営全体をひとつの報告書にまとめました。
審査書類提出後、内容の不満足さに自己嫌悪したこともありましたが、審査後のフィードバックレポートを基に、課題を抽出し、さらに改善改良に努めました。
経営品質に取り組む良い事として、会社の“ありのままの姿”に向き合うことです。会社組織は、生き物であります。今の状態を実際に把握して、今後どのような方向に組織を変えていきたいか?そのためには、どうすればよいか?これを経営陣が的確に判断して、全社員を巻き込む仕組みを構築することです。
会社組織の根幹は、業務上の小さな仕組みづくりが発展して形成されます。実際にその業務を行う社員・パートの意見を積極的に聞き、そして根気よく話し合い、いろいろな方法でコミュニケーションを緊密化させ、スムーズに回る仕組み作りに没頭しました。
仕組みを出来ては壊し、再構築。まさに、永遠にその繰り返しです。その中で、QCD向上を目的にISO9001の認証取得の必然性が生じ、取得に至りました。これも、そのような組織風土が有ったからでしょう。
『 会社の仕組みを変えていく』 これをするためにどうするのか?
これが、すべての始まりです。 |